の奥にある孤独。
もし、感情に墓があるなら。そこには、言えなかった言葉ばかり眠っている。
言葉にならなかった人生を、歌にする。
俺は、曲を作っているんじゃない。
誰にも言えなかった感情が、
消えずに生き残れる場所を作っている。
01 / THE UNSPOKEN
言えなかった感情は、消えない。
だから俺は、その感情を歌にする。
人間は、本当に苦しいときほど、
「苦しい」と言えない。
本当は寂しいのに、笑う。
本当は助けてほしいのに、
「大丈夫」と答える。
伝えたい言葉ほど、喉の奥で止まる。
言葉として口にできなかったものも、
歌になれば、誰かに届くことがある。
音楽には、
人間が隠した本音を連れ出す力がある。
作詞は、
綺麗な言葉を並べることじゃない。
その人自身も気づいていなかった、
感情の正体を言い当てることだ。
の裏にある後悔。
に隠された、離れたくなかったという願い。
人間の言葉には、
いつも言葉にできなかった続きがある。
俺が書きたいのは、
その人が心の奥に飲み込んだ、もう一つの言葉だ。
上手い歌詞を書きたいわけじゃない。
「これ、自分のことだ」そう思ってしまう歌詞を書きたい。
歌詞とは、感情を説明するためのものじゃない。
本人でさえ言葉にできなかった想いを、
代わりに言葉にするものだ。
04 / MELODY
作曲とは、感情に呼吸を与えることだ。
言葉だけでは届かない気持ちがある。
言葉だけでは、伝えきれない想いがある。
だが音は、人間が構えるより先に身体へ入ってくる。
まだ歌詞の意味を理解していないのに、なぜか胸が苦しくなる。
旋律は、言葉を飾るためにあるんじゃない。
言葉だけでは運べなかった感情を、
心のさらに奥まで運ぶためにある。
音は、言葉より先に本音へ触れる。
一つひとつに、理由がなければならない。
感情に嘘をついた音は、
どれだけ綺麗でも人の心には残らない。
言葉に呼吸を与えるように曲を作る。
05 / MEMORY
音楽は、
記憶の鍵になる。
人は、出来事を忘れる。
その日に見た景色も、交わした会話も、
少しずつ薄れていく。
それでも、
あのとき聴いていた曲だけは残る。
一音流れただけで、
匂いも、温度も、感情も蘇る。
音楽は、記憶を保存するものじゃない。
心の奥に閉じ込められていた記憶を、
一瞬で開けてしまう鍵だ。
だから俺は、消費されるだけの曲を作りたくない。
流行が終わったら忘れられる曲ではなく、
人生のある場面と結びつく曲を作りたい。
十年後、偶然その曲を聴いたとき、
「あの頃の自分も、必死に生きていたな」
そう思えるような一曲を。
06 / REASON
すべての音に、理由を。
俺は曲を作る前に考える。
01誰のための歌なのか。
02その人は今、何を言えずにいるのか。
03何を失い、それでも何を諦められずにいるのか。
04聴き終えたあと、心に何を残したいのか。
それが見えないまま、
言葉も音も置かない。
人生に残る曲を作りたいからだ。
拍手をもらうためじゃない。
上手いと思われるためでもない。
たった一人の心を、ほんの少しでも前へ動かすために作る。
07 / FOR SOMEONE
言えなかった言葉を、
歌にする。
伝えられなかった「ありがとう」
間に合わなかった「ごめん」
隠し続けた「好き」
飲み込んだ「さよなら」
誰にも見せなかった弱さ
忘れたふりをしている痛み
そのすべてに、歌になる理由がある。
人に見せられない
感情ほど、
本当は誰かに
見つけてほしい。
だから俺は、
言葉にならなかった人生を歌にする。
誰かの記憶が、ただの過去に
なってしまわないように。
誰かの想いが、伝えられないまま
消えてしまわないように。
08 / MY ANSWER
俺が、音楽を作る理由。
音楽だけで、
人生のすべてが変わるとは思っていない。
そんなに人生は単純じゃない。
一曲聴いただけで、傷が消えるわけでもない。
失ったものが、戻ってくるわけでもない。
諦める寸前に聴いた一曲が、
もう一度だけ立ち上がる理由になることはある。
言えなかった想いを歌にしたことで、
初めて誰かに伝わることもある。
独りだと思っていた夜に、
「同じ痛みを知っている人がいる」
そう気づくこともある。
音楽が人生を変えるんじゃない。
音楽を聴いたあと、もう一度歩こうとした人が、
自分の人生を変えるんだ。
09 / ENTRUST
まだ、
言葉にならないままでいい。
うまく話せなくていい。
綺麗な物語にしなくていい。
その沈黙ごと、俺が聴く。
出来事ではなく、そのとき言えなかった想いまで。
本人でさえ気づかなかった感情に、言葉を与える。
言葉だけでは運べない場所まで、旋律で届ける。
あなたの人生を、素材とは呼ばない。
一つの命として向き合い、一曲にする。
